京都南法律事務所 法律相談Q&A

多数の相続人がいる場合の相続協議

兄が亡くなりました。兄は一人暮らしで、子供もおらず、法定相続人は、兄弟姉妹、及び、すでに亡くなっている兄弟もいますので甥姪と、たくさんいます。どう相続手続きを進めていけばよいでしょうか。
 
法定相続人の確定
 誰が相続人かについて、戸籍謄本等を取り寄せて、確定することが必要です。この場合、多数の戸籍謄本等の取り寄せが必要となります。また、取寄せた戸籍謄本等だけで確定できているのかが気になることがあります。
 そのような場合、法務局に、取寄せた戸籍謄本等と「法定相続情報一覧図」を作成して提出し、その一覧表に登記官から認証文を付した写しを交付してもらう「法定相続情報証明制度」を活用するのがお勧めです。不足している書類があれば、指摘してもらえます。また、その「法定相続情報一覧図」があれば、金融機関等に戸籍謄本等(原本)を提出しなくてもよいので、相続財産が複数の金融機関等にある場合は便利です。

協議の結果の書類の作成
 誰がどの財産を相続するかの協議がまとまった場合は、遺産分割協議書を作成します。1枚の書類に法定相続人全員が署名押印(実印で・印鑑登録証明書添付)する形で作成することになります。しかし、相続人がたくさんおり、それぞれが遠方に住んでいる時、各人が署名・押印をするためには、順々に、郵送などすることが必要となり、手続きは煩雑となります。
 そのような場合、各法定相続人が別々に同じ内容の書類(遺産分割協議証明書)に、自分の分だけ署名・押印し、遺産分割協議書法定相続人全員の分をまとめて、全体として、1つの「遺産分割協議書」とする方法をとることが便利です。
 詳しくは法律相談を受けることをお勧めします。

(弁護士 中尾 誠)

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