京都南法律事務所 弁護士紹介

井関佳法 毛利崇 清洲真理 岩佐英夫 吉田眞佐子 杉山潔志 中尾誠
 
プロフィール
コラム
 
岩佐 英夫 岩佐 英夫
プロフィール
 雪深い越後の純農村で11人の末っ子として生まれ、小学生になる頃までは、時々布団に「世界地図」を書いて母に尻をたたかれていました。一応「戦中」生まれ(1943年)ですが、戦争の直接の記憶はもちろんありません。生まれた村で誇れるのは、秀麗な妙高山をあおぐ美しい田園風景、この農村に首都圏から右翼と組んで産廃を捨てにきた連中を追い出し村民本位の村長を誕生させたこと、そして銘酒「雪中梅」です。しかし、この村も今は合併され、高齢化と農業荒廃の波が押し寄せています。
 
弁護士になって─
最も心に残っているのはスモン訴訟です。すさまじいまでの薬害被害者の執念に突き動かされながら約10年間ちかく学習と運動に明け暮れ、政治をも動かす勝利の感動を経験させていただきました。投薬証明の証拠を求め病院の倉庫を一日中探し、遂に見つけたときの嬉しさは今も忘れられません。税金裁判では、税務調査の現場にも影響を及ぼした北村人権裁判の弁護団の一員に参加できたことは幸せでした。消費税仕入税額控除否認の裁判では、山科の今西さんの事件の高裁段階で帳簿書類の「保存及び提示」を認めさせ一歩前進を実現できました。
 
いま、取り組んでいる事件
  • 農協大合併に伴う徹底した組合潰しと闘う「京都農協不当労働行為事件」で、京都府労委・中労委・東京地裁・高裁・最高裁と全面勝利を勝ち取り、いま最後に残った不当解雇事件に取り組んでいます。
  • 立命館の一方的な一時金カットの支払い請求訴訟の弁護団として、立命館民主主義の回復をめざす闘いに貢献できたらと願っています。
  • 原発ゼロの日本をめざし、大飯原発差止め請求訴訟の弁護団に参加しています。
  • 住民運動では、伏見の大岩街道の産廃をなくす運動や、城陽「あらすの農地」を守る運動に参加しています。
今年の抱負
「私たちの対案を」

*安倍首相は、本年早々の通常国会で、遂に憲法9条明文改憲を参院選の争点とすることを繰り返し強調しています。しかし、単なる「戦争放棄」でなく、「戦力・交戦権を持たない」と明記した憲法9条2項こそ、"誰の子どもも殺させない"という人類の圧倒的多数の悲願の具体化です。実は、それは安倍首相も強調する「国連中心主義」の真の実現なのです。

*国連憲章前文は冒頭で、「われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い」と高らかにうたい、二度の世界大戦を防止できなかった痛切な反省に立って国連創設の最大の目的が戦争の絶滅であることを明らかにしています。この根本思想に立って、国連憲章2条4項は「武力による威嚇・武力の行使」は違法であると明確にしています。国連憲章2条3項は、国際紛争は平和的手段によって解決することを要求し、この点を憲章33条は、より具体化し、交渉・仲介・調停・国際司法裁判所等による解決を要求しています。自国の周囲で紛争が起こったからといって、すぐさま、武力・「抑止力」の強化で対応しようとする安倍内閣のやりかたは国連憲章の根本理念に反しています。

*連合国による国連憲章署名は1945年6月ですが、第1回国連総会の第1号決議(1946年1月)は、核兵器及び大量破壊兵器の廃絶を課題とする第一委員会の創設でした。国連が創設された1945年6月と、日本国憲法が公布された1946年11月3日と間の決定的な人類史的事件は、究極の大量破壊兵器・核兵器の登場だったのです。即ち、日本の憲法9条こそ、国連憲章の理想を極限まで推し進めたものなのです。

*日本国憲法の前文は、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と述べています。安倍首相は、この部分を口汚くののしっています。しかしながら、憲法前文は、上記箇所のすぐ後で「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と貧困を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において名誉ある地位を占めたいと思ふ」と述べ、真の積極的平和主義に基づく国際貢献で世界の信頼を得てこそ、日本の平和と安全が確保されることを強調しています。

*「武力で紛争は解決できない」ことは、オバマ大統領すら昨年9月の国連総会でイラク戦争の教訓として述べています。昨年ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智さんが発明した風土病治療薬の抗生物質は毎年2億人もの人々の命を救っています。外務省のJICAやNGOの人達は、40年間も続いたフィリピンの内戦を、全くの「丸腰」で解決の道筋をつけました。日本ができる平和的国際貢献は、ほかにもさまざまあります。


★「武力に頼らない平和的対案」を、こうした例などで、具体的にわかりやすく説明することが、いま切実に求められていると思います。同様に、社会保障の維持・拡大の「財源」問題についても、分かりやすい「対案」の提示が求められています。こうした点で、ささやかでも貢献できる努力を追求する1年にしたいと願っています。




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